電源ケーブルを片付けて目立たなくさせるのに役立つ設備、それが配線ダクトです。1960年代初頭に日本で誕生した設備ですが、今では世界各国で活用をされており、日本を代表する発明品といっても過言ではないでしょう。以前は公共施設や学校などでしか目にできませんでしたが、現在では新築戸建て住宅の標準装備にもなっており、われわれの生活の一部にも溶け込んでいます。一言に配線ダクトといっても、色んな形状・機能を持つ製品で構成をなされています。
そのうちの「タッチアップ式」配線ダクトについて、ここで簡単に解説をしていきましょう。タッチアップ式とは、上下に駆動をさせられるダクトのことを指します。通常の配線ダクトは壁や床に固定をするもので、その内部に電化製品の電源コードを収納することになります。上下に駆動をさせられることで、電化製品を一点に置く以外に自由に移動をさせられるという特色を持たせられるのがタッチアップ式です。
おもに業務用というスタイルで活用をなされており、病院や美容室・自動車製造工場の天井に取り付けられています。例えば自動車工場であれば、組み立てレーンの真上にタッチアップ式ダクトを備え、工具などのケーブルを収納しています。組み立てで必要な工具があると腕を伸ばして取り出し、そのまま電源をオンにして使用をするというわけです。この配線ダクトは必ず天井の内部に埋め込むことになるため、主力電源と直結をなされています。